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「扶養」は3つある|税・社会保険・会社の手当で、外れる線がそれぞれ違う

この記事でわかること

  • 「扶養」は税・社会保険・会社の手当という3つの別制度をまとめた呼び方
  • 3つは判定する人も、線の金額も、外れたときに起きることも違う
  • 税の扶養から外れて損をするのは本人ではなく、扶養している側
  • 会社の家族手当だけは法律ではなく、会社が条件を決めている

「扶養を外れるとどうなりますか」という質問には、そのままでは答えられません。 扶養という言葉が、関係のない3つの制度をまとめて指しているからです。

呼び方決めているのは外れると影響が出る人
税法上の扶養国(所得税法・地方税法)扶養している側の税金が上がる
社会保険の被扶養者健康保険の保険者・年金機構本人が保険料を払うようになる
会社の家族手当勤め先(就業規則・賃金規程)扶養している側の手当が止まる

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3つは連動していません。片方だけ外れることも、両方外れることもあります。

この3つを分けずに1本の金額で考えると、「103万円を超えたら手取りが減る」のような、誰の手取りの話なのか分からない結論になります。順に見ていきます。

1. 税法上の扶養 — 損をするのは扶養している側

配偶者控除・配偶者特別控除・扶養控除のことです。扶養されている人の所得が一定額を超えると、扶養している人が受けられる控除が減り、その人の税金が上がります。

  • 判定に使うのはその年の1月〜12月の所得。年末に確定します
  • 手続きは会社の年末調整か、本人の確定申告
  • 外れても、本人に新しい負担が生まれるわけではありません

2. 社会保険の被扶養者 — 外れるのは本人の負担

家族の健康保険に入れてもらっている状態のことです。ここを外れると、本人が自分で健康保険料・年金保険料を払うようになります。3つのうち、本人の手取りに直接効くのはここだけです。

対象年間収入の線
原則130万円未満
60歳以上、または障害厚生年金を受けられる程度の障害がある人180万円未満
19歳以上23歳未満(被保険者の配偶者を除く)150万円未満(令和7年10月1日以降の認定から)

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同居している場合は被保険者の収入の2分の1未満であることなど、金額以外の条件もあります。健康保険組合によって確認方法が異なる場合があります。

税の扶養と決定的に違うのは、見る期間です。税は暦年の実績ですが、社会保険はこれから先の見込みで判定します。だから「12月時点で年間130万円に達していないから大丈夫」とは限りません。

3. 会社の家族手当 — これだけ法律ではない

3つ目は、勤め先が独自に払っている手当です。配偶者手当・家族手当・扶養手当など名前はさまざまですが、法律に定めはありません。

  • 支給するかどうか、条件、金額はすべて会社が決めます
  • 「税の扶養に入っていること」を条件にする会社も、「収入が◯万円以下」と独自の線を引く会社もあります
  • 制度そのものを廃止することもできます(就業規則の変更手続きは必要です)

確認する順番

  1. まず、誰の手取りの話かを決める。 自分か、扶養している家族か。ここを分けないと話が混ざります
  2. 社会保険の被扶養者から見る。 本人の負担が動くのはここだけで、金額も大きいためです
  3. 次に税。 影響が出るのは扶養している側なので、その人の年収と一緒に考えます
  4. 最後に会社の家族手当。 賃金規程を見るか、人事に条件を聞きます。国の資料には載っていません

まとめ

  1. 扶養は3つある。 税・社会保険・会社の手当で、決めている主体が違います
  2. 本人の負担が変わるのは社会保険だけ。 税と家族手当は、扶養している側に効きます
  3. 見る期間が違う。 税は1〜12月の実績、社会保険はこれから先の見込みです
  4. 社会保険の線は3本ある。 130万・180万・150万で、それぞれ対象が限定されています
  5. 家族手当だけは法律ではない。 金額も条件も自分の会社の規程を見るしかありません

よくある質問

Q. 税の扶養から外れると、自分の手取りは減りますか。
本人には新しい負担は生まれません。減るのは、その人を扶養していた家族の手取りです。配偶者控除や扶養控除が減って、その家族の所得税・住民税が上がります。
Q. 社会保険の被扶養者は、いつの収入で判定されますか。
過去の実績ではなく、これから先の年間収入の見込みで判定します。日本年金機構は令和8年4月1日以降の認定について、労働条件通知書など労働契約の内容に記載された賃金から見込まれる年間収入で判定する取扱いを示しています。
Q. 19歳以上23歳未満なら、必ず150万円まで大丈夫ですか。
被保険者の配偶者は対象外です。また、この取扱いは令和7年10月1日以降の認定に適用されるもので、それ以前に認定された人の扱いは同じとは限りません。加入している健康保険の窓口で確認してください。
Q. 会社の家族手当がいくらか、どこで分かりますか。
自分の勤め先の就業規則か賃金規程を見るか、人事の担当に聞くしかありません。国が定めている制度ではないため、法令にも統計にも自分の会社の条件は載っていません。
Q. 3つとも同時に外れることはありますか。
あります。ただし線の金額も判定の期間も違うため、同時に外れるとは限りません。社会保険だけ外れて税の扶養には残る、という状態もふつうに起こります。

この記事の出典

制度は改正されます。手続きをする前に、必ず上記の一次資料または 所管の窓口で最新の内容をご確認ください。

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