源泉徴収票の見方は4つの数字だけ|「支払金額」がいわゆる年収です
出典 国税庁 ほか3件
この記事でわかること
- 覚える数字は「支払金額」「給与所得控除後の金額」「所得控除の額の合計額」「源泉徴収税額」の4つ
- いわゆる年収は、左上の「支払金額」のこと。手取りではない
- ふるさと納税の上限、扶養の確認、住宅ローンの審査などで使う
- なくしても再発行してもらえる。捨ててしまっても手はある
12月か1月に、会社から小さな紙をもらったと思います。あれが源泉徴収票(げんせんちょうしゅうひょう)です。
数字がたくさん並んでいて読む気がしなくなりますが、覚えるのは4つだけです。しかも、いちばんよく使うのは1つ目だけです。
1. 見るのは、この4つの数字だけ
| 紙に書いてある名前 | かんたんに言うと | どんなときに使うか |
|---|---|---|
| 支払金額 | 1年でもらった額面の合計(いわゆる年収) | ふるさと納税の上限、扶養の確認、ローンの審査 |
| 給与所得控除後の金額 | 会社員の必要経費ぶんを引いたあとの金額 | 税金の計算のとちゅう経過 |
| 所得控除の額の合計額 | 家族の状況や保険料で差し引かれた金額の合計 | 扶養や保険の申告がちゃんと反映されたかの確認 |
| 源泉徴収税額 | 1年ぶんの所得税として、すでに納めた金額 | 確定申告をするときの出発点 |
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2. 「支払金額」と「手取り」を混ぜないでください
ここを取りちがえると、あとの計算がぜんぶずれます。順番はこうなっています。
- 支払金額 — 1年でもらった額面の合計。ボーナスも入っています
- そこから社会保険料(健康保険・厚生年金・雇用保険)が引かれます
- そこから所得税と住民税が引かれます
- 残ったものが、1年ぶんの手取りです
源泉徴収票には、この最後の「手取り」の欄はありません。 探しても見つからないのは、もともと書かれていないからです。
3. この紙は、こんなときに使います
- ふるさと納税の上限を知りたいとき — 必要なのは「支払金額」です
- 確定申告をするとき — 医療費控除や住宅ローン控除の1年目など
- 転職したとき — 前の会社の分を新しい会社に出すと、年末調整をまとめてやってもらえます
- 扶養に入る・入れるとき — 相手の勤務先や役所に出すことがあります
- 住宅ローン・賃貸の審査 — 収入を証明する書類として求められます
- 保育料や各種の申請 — 前年の所得を確認する材料になります
4. もらえる時期と、なくしたときの対処
- もらえる時期 — ふつうは12月か1月です。年の途中で退職した場合は、退職後に発行されます
- なくしたとき — 勤務先に再発行をお願いできます。何度でも出してもらえます
- 会社が出してくれないとき — 税務署に相談する窓口があります。会社には交付の義務があります
- 会社がなくなってしまったとき — 給与を支払っていた側の情報が税務署にあるため、まず税務署に相談してください
5. ついでに見ておくと得をする欄
4つの数字のほかに、「摘要(てきよう)」という欄があります。ここには、年の途中で入社した場合の前職の情報や、扶養に入れている家族などが書かれています。
扶養しているはずの家族の名前が入っていない、生命保険料を申告したのに反映されていないといった見落としは、ここと「所得控除の額の合計額」を見ると気づけます。気づいた場合は、まず勤務先に確認してください。
きょう、やること
- 源泉徴収票を出して、左上の「支払金額」にしるしをつける(これが年収です)
- 扶養している家族がいる人は、摘要欄に名前があるか見る
- なくしていたら、勤務先に再発行をお願いする(言いにくい内容ではありません。よくある依頼です)
よくある質問
- Q. 源泉徴収票のどこが年収ですか。
- 左上の「支払金額」です。1年間に支払われた給与・賞与の合計で、社会保険料や税金を差し引く前の金額です。手取りの合計ではありません。
- Q. 源泉徴収票はいつもらえますか。
- 通常は12月か翌年1月に交付されます。年の途中で退職した場合は、退職後に発行されます。転職先で年末調整を受けるには、前の勤務先のものが必要です。
- Q. なくしてしまいました。再発行できますか。
- 勤務先に依頼すれば再発行してもらえます。回数の制限はありません。会社がすでにない場合などは、税務署に相談してください。
- Q. 「源泉徴収税額」が0円でした。まちがいですか。
- まちがいとは限りません。年末調整の結果、1年ぶんの所得税が0円になる場合があります。収入が少ない場合や、控除が大きい場合に起こります。
- Q. ふるさと納税の上限は、この紙のどの数字で決まりますか。
- 出発点は「支払金額」ですが、上限そのものは住民税の所得割額をもとに決まるため、家族構成や各種の控除によって変わります。目安を出すには、支払金額に加えて家族構成などを入れて計算するのが確実です。
この記事の出典
- 国税庁 タックスアンサー No.1410 給与所得控除
- 国税庁 タックスアンサー No.2502 源泉徴収義務者とは
- 国税庁 年末調整がよくわかるページ
- e-Gov法令検索 所得税法(昭和40年法律第33号)
制度は改正されます。手続きをする前に、必ず上記の一次資料または所管の窓口で最新の内容をご確認ください。