平均寿命81.35歳の日本で、40歳男性が届く平均は82.29歳|年をとるほど到達年齢は上がる
出典 厚生労働省 ほか3件
この記事でわかること
- 平均寿命は0歳の平均余命。いま40歳の人に当てはめる数字ではない
- 40歳男性の到達年齢は82.29歳、80歳男性は89.10歳(平均寿命より7.75年うしろ)
- 平均と「半分の人が生きている年齢」は一致しない。40歳男性で2.71年ずれる
- 健康寿命は0歳時点の全国値しかないので、自分の平均余命から引き算はできない
「日本人の平均寿命は男性81.35歳、女性87.33歳」。毎年ニュースで見る数字です。ただしこれは、いま生きている人が何歳まで生きるかを表した数字ではありません。
厚生労働省の「令和7(2025)年簡易生命表」が公表しているのは、0歳から105歳まで年齢ごとの平均余命です。平均寿命は、そのうち0歳の行だけを取り出した呼び名にすぎません。
1. 平均寿命 = 0歳の平均余命
つまり平均寿命81.35歳は、令和7年に生まれた男の子についての計算です。40歳の人に当てはめたいなら、40歳の行を見ることになります。
2. 年齢別に見ると、到達年齢は平均寿命より上になる
「年齢 + その年齢の平均余命」を計算すると、平均で何歳まで届くかが出ます。これを平均寿命と並べます。
| いまの年齢 | 平均余命 | 到達年齢 | 平均寿命との差 |
|---|---|---|---|
| 20歳 | 61.72年 | 81.72歳 | +0.37年 |
| 40歳 | 42.29年 | 82.29歳 | +0.94年 |
| 60歳 | 23.86年 | 83.86歳 | +2.51年 |
| 70歳 | 15.78年 | 85.78歳 | +4.43年 |
| 80歳 | 9.10年 | 89.10歳 | +7.75年 |
| 90歳 | 4.38年 | 94.38歳 | +13.03年 |
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| いまの年齢 | 平均余命 | 到達年齢 | 平均寿命との差 |
|---|---|---|---|
| 20歳 | 67.67年 | 87.67歳 | +0.34年 |
| 40歳 | 48.05年 | 88.05歳 | +0.72年 |
| 60歳 | 29.07年 | 89.07歳 | +1.74年 |
| 70歳 | 20.10年 | 90.10歳 | +2.77年 |
| 80歳 | 11.95年 | 91.95歳 | +4.62年 |
| 90歳 | 5.66年 | 95.66歳 | +8.33年 |
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年をとるほど到達年齢が上がります。 不思議に見えますが、理由は単純です。平均寿命の計算には、その年齢に届かずに亡くなる人が全部入っています。80歳まで生きた人はその分をすでに通り過ぎているので、残った人だけで計算し直すと先が伸びます。
3. 平均と「半分の人が生きている年齢」はずれる
到達年齢は平均であって、そこで半分に分かれる年齢ではありません。 生命表には「10万人が生まれたとして、その年齢まで生きている人数」も載っているので、ちょうど半分になる年齢を出せます。
| いまの年齢 | 到達年齢(平均) | 半分が生きている年齢 | ずれ |
|---|---|---|---|
| 40歳 男性 | 82.29歳 | 85歳 | +2.71年 |
| 40歳 女性 | 88.05歳 | 91歳 | +2.95年 |
| 65歳 男性 | 84.68歳 | 86歳 | +1.32年 |
| 65歳 女性 | 89.52歳 | 91歳 | +1.48年 |
| 80歳 男性 | 89.10歳 | 89歳 | −0.10年 |
| 80歳 女性 | 91.95歳 | 93歳 | +1.05年 |
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平均のほうが低く出ます。 若くして亡くなる人が平均を引き下げる一方、100歳を超えて生きる人がいても、その人数では平均を押し戻せないためです。到達年齢だけを見ていると、実際の分かれ目より手前を見ていることになります。
4. 「何歳まで生きるか」より「何歳まで生きている割合」
1つの年齢に丸めるより、割合で見るほうが実態に近づきます。いま40歳の人が、各年齢まで生きている割合です。
| 何歳まで | 男性 | 女性 |
|---|---|---|
| 50歳 | 99% | 99% |
| 60歳 | 95% | 97% |
| 70歳 | 86% | 93% |
| 80歳 | 65% | 82% |
| 90歳 | 27% | 51% |
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5. 健康寿命は、自分の平均余命から引き算できない
「平均寿命と健康寿命の差は約10年」という言い方があります。厚生労働省が公表している令和4(2022)年の値は次のとおりです。
| 男性 | 女性 | |
|---|---|---|
| 健康寿命 | 72.57歳 | 75.45歳 |
| 同じ年の平均寿命 | 81.05歳 | 87.09歳 |
| 差 | 8.49年 | 11.63年 |
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6. 「たばこで−5歳」のような年数は、どこから来ているのか
生活習慣を答えると年数が増減する寿命診断をよく見かけます。ただし、日本人を追跡して寿命の年数差が報告されている生活習慣は、いまのところ喫煙だけです。
国が置いているのは年数ではなく目標値です。健康日本21(第三次)は、令和14(2032)年度に向けて野菜摂取量350g/日、歩数、睡眠時間などの目標を定めています。届いているかどうかは判定できますが、そこから寿命の年数を出すことはできません。
まとめ
- 平均寿命は0歳の平均余命。 年齢を1つ選んだだけの数字で、いま生きている人の予測ではありません
- 年齢別に見ると到達年齢は上がります。 40歳男性で82.29歳、80歳男性で89.10歳
- 平均と「半分が生きている年齢」は一致しません。 40歳男性で2.71年ずれます
- 割合で見ると差の形が変わります。 40歳から90歳まで、男性27%・女性51%
- 健康寿命は0歳時点の値だけ。 自分の平均余命から引き算はできません
よくある質問
- Q. 平均寿命が延びると、いま生きている人の平均余命も延びますか。
- 同じ年の生命表で計算されているので、年齢別の平均余命も同じ方向に動きます。ただし動く幅は年齢によって違います。平均寿命は0歳の値なので、乳幼児期や若年層の死亡率の変化を強く受けます。高齢者の平均余命は、高齢期の死亡率が下がらないかぎり大きくは動きません。
- Q. 簡易生命表と完全生命表は何が違いますか。
- 簡易生命表は毎年公表され、人口推計をもとに算出されます。完全生命表は5年に1度、国勢調査の確定人口をもとに作られます。当サイトが使っているのは毎年更新される簡易生命表(令和7年)です。値はわずかに異なりますが、年齢別の平均余命という中身は同じです。
- Q. 自分の生活習慣を入れると、平均余命の数字は変わりますか。
- 変わりません。当サイトの寿命診断では、生活習慣の回答をどう変えても平均余命が動かないことを、公開前の自動チェックで毎回確かめています。生活習慣の回答は、国が置いた目標値に届いているかの判定として別に表示します。年数に換算できる根拠がないためです。
- Q. 健康寿命が72.57歳ということは、73歳から介護が必要になるという意味ですか。
- 違います。健康寿命は「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」の全国平均で、国民生活基礎調査の自己申告をもとに算出されています。個人が何歳でそうなるかを予測した数字ではなく、介護保険の認定とも別の指標です。
- Q. 平均余命と、医師が告げる「余命」は同じものですか。
- 別のものです。生命表の平均余命は、日本全体の死亡率から計算した統計値で、年齢と性別だけで決まります。医療の場で告げられる余命は、その人の病名・病期・治療の状況をもとにした見通しです。当サイトが扱うのは前者だけです。
この記事の出典
- 厚生労働省 令和7年簡易生命表の概況
- 厚生労働省 健康寿命の令和4年値について
- 厚生労働省 健康日本21(第三次)
- Sakata R ほか Impact of smoking on mortality and life expectancy in Japanese smokers. BMJ 2012;345:e7093
制度は改正されます。手続きをする前に、必ず上記の一次資料または所管の窓口で最新の内容をご確認ください。