妊娠がわかったら、最初にするのは市区町村への届出です|母子健康手帳と健診の補助券はここから出ます
出典 e-Gov法令検索 ほか3件
この記事でわかること
- 母子健康手帳は病院ではなく、住んでいる市区町村が交付する
- 先に産婦人科を受診して、妊娠していることを確かめてから届出に行く
- 届出をすると、健診の補助券と保健師の面談がついてくる
- 面談を受けることが、給付を受けるための条件になっている自治体が多い
妊娠が分かったあと、やることが多すぎて順番が分からなくなるという声をよく見ます。仕事のこと、お金のこと、病院のこと。全部同時に来ます。
でも、最初にやることは1つだけです。住んでいる市区町村に「妊娠の届出」を出すこと。 ここから、あとに続くものがまとめて出てきます。この記事は、その順番だけを書いたものです。
1. 順番はこの4つです
- 産婦人科を受診する — 妊娠していることと、出産予定日を確かめてもらいます
- 市区町村の窓口に妊娠の届出を出す — 市役所・区役所・保健センターなど
- その場で母子健康手帳と、健診の補助券を受け取る
- 保健師や助産師と面談する — 届出のときに同時に行う自治体が多い
2. 行く時期は、病院に言われたときで大丈夫です
法律には「速やかに届け出るように」と書かれています。日付では決まっていません。実際には、赤ちゃんの心拍が確認できたころに、病院から「母子手帳をもらってきてください」と案内されます。 その案内が出たら行く、で問題ありません。
妊娠しているかどうかが分からない段階で先に届け出る必要はありません。先に受診、それから届出の順です。
3. 届出のときに持っていくもの
- マイナンバーが分かるもの(マイナンバーカード、通知カードなど)
- 本人確認の書類(マイナンバーカード、運転免許証など)
- 印鑑(不要な自治体も増えていますが、あると確実です)
- 病院で言われた出産予定日のメモ(診察券や受診の記録があれば持参)
4. 妊婦健診には補助券がつきます
妊婦健診は、病気の治療ではないので健康保険が使えません。 そのかわり、市区町村が費用の一部を負担するしくみがあります。届出のときに渡される受診券・補助券がそれです。
| 紙に書いてある名前 | かんたんに言うと |
|---|---|
| 母子健康手帳 | 妊娠から子どもの就学前までの記録を1冊にまとめる手帳 |
| 妊婦健康診査受診票(受診券・補助券) | 妊婦健診のときに病院へ出す券。これで自己負担が軽くなる |
| 妊娠の届出書 | 市区町村に出す紙。これを出すと上の2つが交付される |
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5. 面談を受けることが、給付の条件になっています
妊婦のための支援給付という制度が、令和7年(2025年)4月1日から法律に基づく制度として始まっています。妊娠の届出をした人と、出産した人に対して支給されるものです。
この給付は、保健師や助産師との面談(伴走型相談支援)とセットで運用されています。面談を受けないと申請に進めないことが多いので、「話を聞かれるのが気が重い」と面談を断ると、給付まで届かなくなります。
金額と申請の方法は自治体のページに書いてあります。 届出の当日に案内されるので、そのとき渡される紙を捨てないでください。
6. 会社に伝えるのは、市区町村の手続きとは別です
市区町村への届出と、会社への報告は、まったく別の手続きです。 市区町村に出したことは会社には伝わりませんし、会社に言ったことも市区町村には伝わりません。
産前産後の休みや育児休業は、会社を通して手続きします。 産前の休みは本人が請求して取るもので、産後の休みは法律で就業させてはならないと決まっている期間です。性質が違うので、まとめて「産休」と呼ぶと話が通じないことがあります。
きょう、やること
- 産婦人科を受診していないなら、予約を取る(届出はそのあとです)
- 「自分の市区町村名 + 妊娠届」で検索して、窓口の場所と持ち物を1枚だけ確認する(予約が要るかどうかもここで分かります)
- 面談の予約が要るなら、その場で取る(給付の条件になっていることが多いです)
よくある質問
- Q. 母子健康手帳は病院でもらえますか。
- もらえません。母子保健法第16条第1項で、市町村は妊娠の届出をした人に母子健康手帳を交付しなければならないと定められています。交付するのは住んでいる市区町村です。産婦人科では届出に行くよう案内されるだけです。
- Q. 妊娠の届出はいつまでに出せばいいですか。
- 母子保健法第15条は「速やかに」届け出るとしていて、期限を日付では定めていません。実際には産婦人科で心拍が確認されたころに案内されるので、そのタイミングで問題ありません。
- Q. 妊婦健診に健康保険は使えますか。
- 妊婦健診は病気の治療ではないため、健康保険は使えません。そのかわり市区町村が費用の一部を公費で負担するしくみがあり、妊娠の届出のときに受診券や補助券が交付されます。回数や助成の内容は自治体ごとに異なります。
- Q. 引っ越したら補助券はどうなりますか。
- 補助券は交付した市区町村のものなので、転出するとそのままでは使えません。引っ越し先の窓口で交換の手続きができます。母子健康手帳は引き続き使えます。
- Q. 妊婦のための支援給付は、届出をすれば自動でもらえますか。
- 自動ではありません。令和7年4月1日から法律に基づく制度として始まった給付で、保健師などとの面談(伴走型相談支援)とあわせて運用されています。申請の方法と支給額は自治体が案内するので、届出のときに渡される書類を確認してください。
この記事の出典
- e-Gov法令検索 母子保健法(昭和40年法律第141号)
- こども家庭庁 母子健康手帳
- こども家庭庁 妊婦健診に関する取組み
- こども家庭庁 妊産婦への伴走型相談支援と経済的支援の一体的実施(妊婦等包括相談支援事業・妊婦のための支援給付)
制度は改正されます。手続きをする前に、必ず上記の一次資料または所管の窓口で最新の内容をご確認ください。