失業保険は自動では出ません|辞めたあとハローワークで何をするか、順番だけ覚える
出典 ハローワークインターネットサービス ほか4件
この記事でわかること
- 「失業保険」は通称で、正式には雇用保険の「基本手当」という
- 自分でハローワークに行って求職の申込みをしないと、1円も出ない
- 申込みのあと7日間(待期)は必ず出ない。自己都合ではさらに給付制限がつく
- 受け取れる期間は、原則として辞めた日の翌日から1年で終わる
会社を辞めた人から、いちばん多く出てくる誤解がこれです。「失業保険は、辞めたら自動で振り込まれる」。振り込まれません。 自分でハローワークに行って、手続きをした人にだけ出ます。
この記事では、むずかしい言葉が出てきたらそのつど言いかえながら進めます。金額の計算はしません。順番と期限だけを覚えて帰ってもらえれば十分です。
1. まず名前です。「失業保険」という制度はありません
みんなが「失業保険」と呼んでいるものは、雇用保険の「基本手当(きほんてあて)」が正式な名前です。窓口でも書類でも、この名前で出てきます。「失業保険をください」と言っても通じないわけではありませんが、書類の見出しには出てきません。
毎月の給与明細で「雇用保険料」が引かれていた人は、この保険に入っていた人です。引かれていなかった人は入っていないので、基本手当は出ません。まずそこを確かめてください。
2. 会社から届く紙を待ちます
退職したあと、会社から離職票(りしょくひょう)という紙が届きます。1枚ではなく2枚組です。これがないと手続きが始められません。
| 紙に書いてある名前 | かんたんに言うと |
|---|---|
| 雇用保険被保険者離職票-1 | あなたが雇用保険に入っていた記録と、振込先を書く欄 |
| 雇用保険被保険者離職票-2 | 辞める前の給与の額と、辞めた理由が書いてある紙 |
| 雇用保険被保険者証 | 入っていたことの証明。会社が預かっていることが多い |
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3. ハローワークに持っていくもの
- 離職票(-1、-2)
- マイナンバーがわかるもの — マイナンバーカード、通知カード、個人番号入りの住民票のどれか1つ
- 本人確認の書類 — 運転免許証、マイナンバーカードなど写真付きのものが1つ。無い場合は健康保険証などを2つ
- 写真2枚(縦3.0cm × 横2.4cm)— マイナンバーカードを提示すれば省略できます
- 自分名義の通帳かキャッシュカード
4. 手続きの順番は、この5段です
- 求職の申込みをして、離職票を出す — ここで「受給資格の決定」がされます。この日が全部の起点になります
- 待期(たいき)7日間 — 申込みのあと7日間は、誰であっても基本手当が出ません
- 自己都合の人は、そのあと給付制限 — 会社都合の人にはこの期間がありません
- 説明会に出る — 「雇用保険受給資格者証」と「失業認定申告書」を受け取り、最初の認定日を教えられます
- 4週間に1度、認定日にハローワークへ行く — 失業していたことと、求職活動をしたことを申告します。認定された日からふつう5営業日で振り込まれます
| 窓口で言われることば | かんたんに言うと |
|---|---|
| 受給資格の決定 | 「あなたは対象です」と決まった日。すべての起点 |
| 待期 | 申込みのあとの7日間。ここは全員もらえない |
| 給付制限 | 自己都合で辞めた人に、待期のあとさらにつく待ち時間 |
| 認定日 | 4週間に1度、失業していたことを申告しに行く日 |
| 所定給付日数 | 自分がもらえる日数の上限。人によって違う |
| 受給期間 | もらう権利がある期間。原則は辞めた日の翌日から1年で終わる |
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5. いちばん怖いのは、期限です
基本手当を受け取れる期間は、原則として辞めた日の翌日から1年間です。もらえる日数がまだ残っていても、この1年を過ぎると受け取れなくなります。
「落ち着いてから行こう」と3か月おいて、そこから待期と給付制限が始まると、受け取れる日数のほうが先に足りなくなることがあります。手続きだけは早く済ませて、就職活動のペースは自分で決めるのが安全です。
6. 認定日には「求職活動をした」と言えることが要ります
認定日には、その4週間で何をしたかを申告します。原則2回以上の求職活動の実績が必要です(最初の認定日だけ1回)。
- 求人に応募した
- ハローワークの職業相談・職業紹介を受けた、セミナーを受けた
- 許可を受けた民間の職業紹介・派遣会社の相談やセミナーを受けた
- 再就職に役立つ国家試験・検定を受験した
求人情報を見ただけ、知人に「いい話ない?」と頼んだだけは、実績に入りません。 ここを知らずに認定日を迎えると、その回の分が出ないことがあります。いちばん確実なのは、ハローワークの窓口で職業相談を受けることです。行けば1回になります。
きょう、やること
- 離職票が届いているか確認する(届いていなければ、住んでいる地域のハローワークに電話して聞く)
- 持ち物をひとつの封筒にまとめる(離職票・マイナンバー・本人確認書類・通帳)
- 行くハローワークの場所と、平日の受付時間を調べる(16時前に着けるかどうかで、その日に終わるかが変わります)
よくある質問
- Q. 会社を辞めたら、自動で失業保険が振り込まれますか。
- 振り込まれません。住んでいる場所を管轄するハローワークで求職の申込みをして、離職票を提出し、受給資格の決定を受ける必要があります。手続きをしなければ1円も支給されません。
- Q. 離職票が届きません。どうすればいいですか。
- 離職票は会社がハローワークに手続きをしてから発行されるため、2週間ほどかかることがあります。それを過ぎても届かない場合や、会社と連絡が取れない場合は、住んでいる場所を管轄するハローワークに直接問い合わせるようハローワークのページで案内されています。
- Q. 自己都合で辞めた場合、いつからもらえますか。
- 求職の申込みをした日から7日間の待期があり、そのあとに給付制限がつきます。令和7年4月1日以降に離職した場合、給付制限は原則1か月です。ただし、離職日からさかのぼって5年間に2回以上自己都合で離職して手続きをしている場合は3か月になります。
- Q. すぐには働けない事情があります。あきらめるしかないですか。
- 受給期間の延長という手続きがあります。病気・けが・妊娠・出産・育児・介護などですぐに働けない場合に、受け取れる期間を後ろにずらす申請です。ハローワークの窓口で事情を伝えてください。
- Q. 求人サイトを見るだけでは求職活動になりませんか。
- なりません。ハローワークが求職活動の範囲として挙げているのは、求人への応募、ハローワークや許可を受けた民間機関での職業相談・職業紹介・セミナー受講、再就職に役立つ資格試験の受験などです。求人情報の閲覧や知人への紹介依頼だけでは実績に含まれません。
この記事の出典
- ハローワークインターネットサービス 雇用保険の具体的な手続き
- ハローワークインターネットサービス 基本手当について
- 厚生労働省 令和7年4月以降に教育訓練等を受ける場合、給付制限が解除され、基本手当を受給できます
- 厚生労働省 令和6年雇用保険制度改正(令和7年4月1日施行分)について
- e-Gov法令検索 雇用保険法(昭和49年法律第116号)
制度は改正されます。手続きをする前に、必ず上記の一次資料または所管の窓口で最新の内容をご確認ください。