借金の督促は3段階で来ます|裁判所からの封筒だけは、2週間の期限があります
出典 裁判所 ほか4件
この記事でわかること
- 督促は、電話・手紙 → 一括請求 → 裁判所、という順で重くなる
- 裁判所の書類は「特別送達」という郵便で、郵便局員から手渡しで届く
- はがきやSMSで届く「訴訟最終告知」のたぐいは、ほぼ架空請求
- 本物の支払督促には、受け取ってから2週間という期限がある
返済が遅れると、連絡の形が少しずつ変わっていきます。電話が来る段階と、裁判所から書類が届く段階は、まったく別のものです。ところが、どちらも「怖い封筒」に見えるので、全部まとめて開けなくなる人がいます。
この記事では、どれが本物で、どれに期限があるのかだけを説明します。払うべきかどうかは書きません。むずかしい言葉はそのつど言いかえます。
1. 督促は、この3段階で重くなります
| 段階 | 何が起きているか |
|---|---|
| 1. 電話・手紙の督促 | 貸したところ(または委託された会社)からの連絡。ここではまだ裁判になっていない |
| 2. 一括請求の通知 | 分割で返す約束が使えなくなり、残り全部をまとめて請求される段階 |
| 3. 裁判所からの書類 | 支払督促、または訴状。ここから期限がつく。放っておくと給与や預金の差押えに進む |
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2. 裁判所からの書類は「特別送達」で届きます
裁判所が出す支払督促や訴状は、特別送達(とくべつそうたつ)という決められた方法で送られます。ふつうの郵便とは扱いが違います。
- 封書で届く(はがきではありません)
- 封筒に「特別送達」と印字されている
- 郵便局員が手渡しする。郵便受けに投げ込まれることはない
- 不在のときは不在通知が入り、郵便局で保管される
3. 本物だった場合、期限は2週間です
支払督促(しはらいとくそく)は、裁判所が相手の言い分だけを見て出す、支払いを命じる書類です。受け取った人は、受け取ってから2週間以内に督促異議(とくそくいぎ)の申立てができます。
異議に理由を書く必要はありません。 「異議があります」と出せば足ります。異議を出すと、支払督促の手続きは止まり、通常の裁判(訴訟)に移ります。 そこで初めて、こちらの言い分を聞いてもらえる場になります。
| 2週間で何をしたか | そのあとどうなるか |
|---|---|
| 督促異議を出した | 通常の訴訟に移り、話し合い(和解)や主張の機会がある |
| 何もしなかった | 相手は仮執行宣言を申し立てられる。これが出ると強制執行(差押え)の申立てが可能になる |
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4. 期限内に相談できる先があります
| 相談先 | どんなときに |
|---|---|
| 法テラス(日本司法支援センター) | 収入が一定以下なら、無料の法律相談と、弁護士費用の立替えの制度がある |
| 消費生活センター(188) | 架空請求かどうかの判断、業者とのやりとりの相談 |
| 日本貸金業協会 貸金業相談・紛争解決センター | 貸金業者とのトラブル、返済が苦しいときの相談 |
| 各地の弁護士会・司法書士会 | 有料だが、その日のうちに相談枠が取れることがある |
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きょう、やること
- 届いている封筒を全部開ける(開けないと、期限があるかどうかも分かりません)
- 差出人を見る(裁判所か、貸したところか。はがき・SMSなら、まず架空請求を疑う)
- 裁判所からの封書だったら、受け取った日をカレンダーに書き、2週間後に印をつける(その前に相談先へ連絡してください)
よくある質問
- Q. 裁判所から封筒が届きました。本物かどうか、どこで分かりますか。
- 裁判所の書類は特別送達という方法で送られ、封書で、郵便局員から手渡しされます。はがきやSMS、メールで届くものは裁判所の書類ではありません。確認したいときは、書類に書かれた番号ではなく、自分で調べた裁判所の代表番号に電話し、事件番号を伝えて照会してください。
- Q. 支払督促を受け取りました。いつまでに何をすればいいですか。
- 受け取ってから2週間以内に督促異議の申立てができます。異議に理由を書く必要はありません。異議を出すと支払督促の手続きは通常の訴訟に移り、こちらの言い分を述べる場ができます。
- Q. 2週間、何もしないとどうなりますか。
- 債権者は仮執行宣言を申し立てることができます。仮執行宣言が出ると、債権者は強制執行の申立てができるようになり、給与や預金の差押えに進みます。
- Q. 身に覚えのない請求のはがきが届きました。連絡したほうがいいですか。
- 書かれている連絡先には連絡しないでください。裁判所の書類は特別送達で届くため、はがきで届くものは架空請求である可能性が高くなります。判断に迷う場合は、消費者ホットライン188に電話すると近くの消費生活センターにつながります。
- Q. お金がなくて弁護士に頼めません。
- 法テラス(日本司法支援センター)には、収入などの条件を満たす場合に無料の法律相談を受けられる制度と、弁護士・司法書士の費用を立て替える制度があります。まず利用できるかどうかを問い合わせてください。
この記事の出典
制度は改正されます。手続きをする前に、必ず上記の一次資料または所管の窓口で最新の内容をご確認ください。